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    <title>MEXCBTの改善に関する4件の意見書  合同会社情報アクセシビリティ機構</title>
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    <description>  MEXCBTの改善に関する4件の意見書  合同会社情報アクセシビリティ機構</description>
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      <title></title>
      <link>https://info-a11y.jp/mexcbt-rfi-2026/accessibility/</link>
      <pubDate>Mon, 01 Jan 0001 00:00:00 +0000</pubDate>
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      <description>&lt;h1 id=&#34;mexcbtにおけるアクセシビリティについて&#34;&gt;MEXCBTにおけるアクセシビリティについて&lt;/h1&gt;&#xA;&lt;p&gt;2026年9月28日&lt;br&gt;&#xA;合同会社情報アクセシビリティ機構&lt;br&gt;&#xA;代表社員　村田 真&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;要旨&#34;&gt;要旨&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;MEXCBTでは、デジタル教科書で求められているアクセシビリティ機能を基本機能として備えるとともに、通常版／配慮版という別コンテンツ方式から脱却すべきである。同一の構造化された問題コンテンツに対して、Personal Needs and Preferences（PNP）に基づき利用者ごとの表示・支援機能を適用し、問題文は原則として画像化せずテキストとして保持することを提案する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;1-デジタル教科書で必要な機能はcbtでも必要である&#34;&gt;1. デジタル教科書で必要な機能はCBTでも必要である&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;文部科学省は、学習者用デジタル教科書について、障害等による学習上の困難を軽減するためのアクセシビリティ機能を求めてきた。2026年8月18日の「デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の指針に関する検討会議（第5回）」では、拡大、ルビ振り、色反転、リフロー表示、音声読み上げが挙げられている。また、従来の標準仕様書でも、文字の書体・大きさ・色、行間、背景色を変更できることが規定されている。これらの多くはDAISY教科書でも長年実践されてきた支援機能であり、文部科学省自身が学習上の困難を軽減するために必要な機能として位置付けてきたものである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;同じ児童生徒が、授業ではデジタル教科書を使用し、評価ではMEXCBTを使用する。学習時に必要とされるアクセシビリティ機能が、テスト時には不要になる合理的な理由はない。したがって、次期MEXCBTでは、少なくとも文部科学省がデジタル教科書について必要としているアクセシビリティ機能を、特別な付加機能ではなく基本要件として実装すべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;2-通常版配慮版ではなく同一コンテンツに利用者ごとの設定を適用する&#34;&gt;2. 通常版／配慮版ではなく、同一コンテンツに利用者ごとの設定を適用する&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;紙の試験では、問題内容と表示方法を分離できないため、文字を拡大した問題やルビを付けた問題を別冊子として用意することには合理性があった。しかしCBTでは、問題内容を構造化されたデータとして保持し、文字サイズ、書体、配色、行間、ルビ、読み上げの提示方法を利用者に応じて変更できる。このため、表示方法ごとに別の問題コンテンツを作成する必要はない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;通常版／配慮版を別々に作成する方式では、あらかじめ作成者が想定した少数の組合せしか提供できない。例えば、文字は拡大したいが、背景は薄いクリーム色にし、行間も広げたい児童生徒がいても、その組合せの配慮版が用意されていなければ対応できない。文字サイズ、書体、文字色、背景色、行間、ルビ、読み上げの必要な組合せは利用者ごとに異なり得るため、固定された少数の配慮版でそれらを網羅することはできない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;次期MEXCBTでは、問題コンテンツと表示方法を分離し、同一の問題コンテンツに対して利用者ごとの設定を適用する方式へ移行すべきである。そのために利用できる標準がPersonal Needs and Preferences（PNP）である。1EdTechのAccess for All PNPは、利用者が必要とする支援や表示設定を交換可能な形式で表現するための標準であり、QTI 3のアクセシビリティ機能はPNP 3.0と整合するよう設計されている。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;PNPの役割は配慮版を作ることではなく、同一の問題コンテンツに対して、CBT実行環境が利用者ごとの必要な設定や支援機能を適用できるようにすることである。したがって、通常版／配慮版という固定された別コンテンツ方式から、同一コンテンツと利用者ごとの設定を組み合わせる方式へ移行することができる。この問題については、筆者が2026年9月の日本テスト学会第24回大会で発表した「通常の学級におけるCBTアクセシビリティ―デジタル教科書から学ぶべきこと―」でも論じている。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;3-画像化された文字はアクセシビリティ機能を無効にする&#34;&gt;3. 画像化された文字はアクセシビリティ機能を無効にする&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;CBT実行環境にアクセシビリティ機能を実装しても、問題文が画像として提供されていれば、その多くは利用できない。文字がテキストとして保持されていれば、文字サイズ、書体、文字色、背景色、行間を変更でき、リフロー表示や音声読み上げも可能になる。文字を画像化すれば、これらの機能の多くがそのままでは適用できなくなる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;筆者は前記の日本テスト学会発表において、MEXCBTに搭載された問題を調査し、画像化された文字が多用されていることを報告した。これは個々の問題の作り方にとどまらず、CBT実行環境に備えたアクセシビリティ機能を実質的に利用できなくするコンテンツ設計上の問題である。アクセシビリティ機能を実装するのであれば、その機能を問題コンテンツ側から阻害しないことも同時に要件としなければならない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;WCAG 2.x Success Criterion 1.4.5 Images of Text（Level AA）も、使用している技術で同じ視覚的提示を実現できる場合には、原則として文字画像ではなくテキストを用いることを求めている。したがって、問題文、選択肢、表中の文字など、テキストとして表現できる情報は構造化されたテキストとして保持し、画像化された文字は視覚表現そのものが不可欠な場合に限定すべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;4-qti-3とpnpをアクセシビリティ基盤として利用する&#34;&gt;4. QTI 3とPNPをアクセシビリティ基盤として利用する&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;QTI 3を採用すべき理由は、単にQTI 2より新しいからではない。1EdTechは、QTI 3で従来のQTIとAccessible Portable Item Protocol（APIP）を統合し、アクセシビリティ及び受検上の配慮に関する機能をQTI本体へ取り込んでいる。さらに、QTI 3のアクセシビリティ機能はPNP 3.0と連携するよう設計されている。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;QTI 3とPNPを組み合わせることで、問題コンテンツそのものと、利用者ごとに必要な表示・支援設定を分離して扱うことができる。これにより、アクセシビリティを個別の配慮版に閉じ込めるのではなく、同一の問題コンテンツに対して必要な支援を適用するCBT基盤として設計できる。1EdTechも、APIPの受検上の配慮に関する機能がQTI 3へ統合されたことを踏まえ、新規のテストプログラムにはAPIPではなくQTI 3を採用することを推奨している。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;したがって、QTI 3への移行は単なるファイル形式の更新ではなく、通常版／配慮版という別コンテンツ方式から、同一コンテンツと利用者ごとの設定を組み合わせる方式へ移行するための基盤整備として位置付けるべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;5-インタラクションのアクセシビリティは別途検討する&#34;&gt;5. インタラクションのアクセシビリティは別途検討する&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;本意見書では、主として問題コンテンツの表示、利用者ごとの設定及び画像化された文字を扱った。一方、ドラッグ・アンド・ドロップのようなインタラクションそのものについては、操作方法が受検者にとって障壁となる可能性があり、キーボード操作、代替操作、フォーカス管理、支援技術との組合せを別途検討する必要がある。これらについては別意見書「MEXCBTにおけるインタラクションの選定について」で述べる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;次期MEXCBTでは、問題コンテンツの表示に関するアクセシビリティと、インタラクションの操作に関するアクセシビリティをそれぞれ満たすことを、CBT全体の要件とすべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;6-mexcbtへの提案&#34;&gt;6. MEXCBTへの提案&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;次期MEXCBTについて、次の方針を提案する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;デジタル教科書で必要とされているアクセシビリティ機能を基本機能として実装する。&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;文字の拡大、書体、文字色・背景色、行間、ルビ、リフロー表示、音声読み上げを含む。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;通常版／配慮版という別コンテンツ方式から脱却する。&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;問題内容と表示方法を分離し、一つの構造化された問題コンテンツを利用者の必要に応じて提示する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;PNPにより利用者ごとのニーズや設定を標準化して扱う。&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;必要な支援や表示設定をCBT実行環境へ適用できるようにする。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;画像化された文字を原則として使用しない。&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;テキストとして表現できる問題文、選択肢、表中の文字は構造化されたテキストとして保持する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;QTI 3とPNPをアクセシビリティ基盤として採用する。&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;問題コンテンツと利用者ごとの設定を分離し、同一コンテンツに必要な表示・支援機能を適用できるようにする。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;参考文献&#34;&gt;参考文献&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;村田真「通常の学級におけるCBTアクセシビリティ―デジタル教科書から学ぶべきこと―」日本テスト学会第24回大会、2026年9月。 &lt;a href=&#34;https://info-a11y.jp/papers/jartest2026.html&#34;&gt;https://info-a11y.jp/papers/jartest2026.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;文部科学省「デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の指針に関する検討会議（第5回） 資料3　障害等による学習上の困難の軽減について」2026年8月18日。 &lt;a href=&#34;https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/mext_02432.html&#34;&gt;https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/mext_02432.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;文部科学省「令和3年度補正予算『デジタル教科書の配信基盤の整備に関する総括事業』標準仕様書」2023年。 &lt;a href=&#34;https://www.mext.go.jp/content/20230626-mext_jogai01-000030141_004.pdf&#34;&gt;https://www.mext.go.jp/content/20230626-mext_jogai01-000030141_004.pdf&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;Question and Test Interoperability (QTI) Specification Documents&lt;/em&gt;, QTI 3. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/qti/index&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/qti/index&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;High-Level Comparison Between the Latest QTI Versions&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/qti/versions&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/qti/versions&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;QTI 3 Accessibility&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/qti/accessibility&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/qti/accessibility&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;Accessible Portable Item Protocol (APIP)&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/accessible-portable-item-protocol&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/accessible-portable-item-protocol&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;Access for All Personal Needs and Preferences (AfA PNP) 3.0&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/accessibility/index&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/accessibility/index&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;W3C, &lt;em&gt;Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2&lt;/em&gt;, Success Criterion 1.4.5 Images of Text. &lt;a href=&#34;https://www.w3.org/TR/WCAG22/#images-of-text&#34;&gt;https://www.w3.org/TR/WCAG22/#images-of-text&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;村田真「MEXCBTにおけるインタラクションの選定について」2026年9月。&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;</description>
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      <link>https://info-a11y.jp/mexcbt-rfi-2026/interactions/</link>
      <pubDate>Mon, 01 Jan 0001 00:00:00 +0000</pubDate>
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      <description>&lt;h1 id=&#34;mexcbtにおけるインタラクションの選定について&#34;&gt;MEXCBTにおけるインタラクションの選定について&lt;/h1&gt;&#xA;&lt;p&gt;2026年9月28日&lt;br&gt;&#xA;合同会社情報アクセシビリティ機構&lt;br&gt;&#xA;代表社員　村田 真&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;要旨&#34;&gt;要旨&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;MEXCBTでは、QTIで利用可能なインタラクションを網羅的に実装するのではなく、使用するインタラクションを明示的に制限すべきである。初期段階では、QTI 3 Basic認証レベルで必須とされる &lt;code&gt;choiceInteraction&lt;/code&gt;、&lt;code&gt;textEntryInteraction&lt;/code&gt;、&lt;code&gt;extendedTextInteraction&lt;/code&gt; の三種類を基本とすることを提案する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;それ以外のインタラクションは、基本的な回答形式では適切に測定できない対象を測定するために必要であり、その便益が、測定上・アクセシビリティ上の不利益や、実装・検証・相互運用性・保守に伴うコストを上回ることが確認された場合に限って追加すべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;1-インタラクションは測定に対して中立ではない&#34;&gt;1. インタラクションは測定に対して中立ではない&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;CBTによる評価で優先すべきなのは、どのような問題を作ることができるかではなく、測定対象となる能力・特性を妥当に測定できるかである。受験者が問題内容を理解し正答を知っていても、インタラクションの操作方法を理解できない、又は適切に操作できないために誤答するのであれば、本来測定しようとしている能力とは異なる要因が測定結果に入り込む。これは、測定対象とは無関係な要因が結果に影響する問題（construct-irrelevant variance）である。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;例えばArslanらは、同等の数学的内容を五つの異なるドラッグ・アンド・ドロップ形式で提示する実験を行い、インタラクションの設計の違いが受験者の成績及び解答方略に影響することを報告している。この研究からドラッグ・アンド・ドロップを一律に排除すべきだという結論が直接導かれるわけではないが、少なくとも、同じ内容を問うのであればインタラクションは何を使っても同じであるという前提は成立しない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;したがって、新しいインタラクションを採用する場合には、まず、選択式やテキスト回答といった基本的な回答形式では適切に測定できない何を、そのインタラクションによって測定できるのかを説明すべきである。紙ではできなかった問題を作れること、問題の種類が増えること、画面上で新しい操作ができること自体は、採用理由にはならない。学習意欲や集中の向上など、測定以外の教育上の便益を期待する場合にも、印象ではなく実証によってその便益を示す必要がある。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;2-アクセシビリティ上の制約&#34;&gt;2. アクセシビリティ上の制約&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;高度なインタラクションは、一部の受験者にとって操作そのものが障壁となる可能性がある。例えばWCAG 2.2 Success Criterion 2.5.7 Dragging Movementsは、ドラッグ操作を使用する機能について、ドラッグ操作が不可欠である場合などを除き、ドラッグを必要としない単一ポインタによる操作手段を提供することをLevel AAで要求している。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;したがって、ドラッグ・アンド・ドロップを採用する場合には、マウスでドラッグできるだけでは不十分である。ドラッグを用いない代替操作、キーボードによる操作、フォーカス管理、操作対象や状態の適切な伝達、支援技術との組合せ、拡大表示環境での動作を考慮した実装と検証が必要になる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;WCAG 2.2と同内容のISO/IEC 40500:2025は2025年9月に発行されており、JIS X 8341-3についても、この国際規格との一致規格とする方針で改正原案の作成が進められている。これから構築するMEXCBTでは、WCAG 2.2への対応を将来課題とするのではなく、当初からこれを前提としてインタラクションを選定・実装すべきである。この問題はドラッグ・アンド・ドロップだけに限定されず、図形操作や空間的位置関係に強く依存するインタラクションについても同様に検討する必要がある。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;3-インタラクションの追加はシステム全体に影響する&#34;&gt;3. インタラクションの追加はシステム全体に影響する&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;インタラクションを一つ追加するコストは、CBT実行環境への実装だけではない。QTIをシステム間を接続する共通仕様として使用する場合、問題作成システム、検証システム、問題管理システム、CBT実行環境、解答収集、採点、アクセシビリティ試験、相互運用性試験、作問ガイドライン、問題作成者への教育、将来の互換性維持や保守に影響が及ぶ。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;また、インタラクションをアクセシブルに実装するには、HTMLの意味構造、WAI-ARIAによる役割・状態・プロパティ、フォーカス移動、キーボード操作、状態変化の通知、アクセシブルな名前を適切に設計し、複数のブラウザや支援技術との組合せで検証する必要がある。インタラクションの種類を増やすほど、この実装・検証範囲は拡大する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;特定のCBT実行環境だけで動作する独自実装が生じれば、QTIを採用していても実質的な相互運用性は失われる。このため、インタラクションの追加は単に機能が一つ増えることではなく、システム全体の恒久的な複雑性や保守負担を増やす判断である。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;4-qti-3-basicを出発点とする理由&#34;&gt;4. QTI 3 Basicを出発点とする理由&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;1EdTechのQTI 3適合性・認証制度には、BasicとAdvancedという認証レベルが設けられている。Basicで必須とされるインタラクションは、次の三種類である。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ul&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;choiceInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;extendedTextInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;textEntryInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ul&gt;&#xA;&lt;p&gt;Advancedでは、これらに加えて、次のインタラクションが必須となる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ul&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;gapMatchInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;graphicGapMatchInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;hotspotInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;hottextInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;inlineChoiceInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;matchInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ul&gt;&#xA;&lt;p&gt;ただし、BasicとAdvancedはQTI実装の適合性・相互運用性の水準を規定するものであり、特定のテストで使用すべきインタラクションの集合を定めるものではない。Advancedで必須とされているからといって、そのインタラクションをMEXCBTでも当然に提供すべきことを意味しない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この点は、米国の州主導コンソーシアムであるSmarter Balancedの実例からも確認できる。2024–25 Technical Reportに示される問題群では、選択式、Hot Text、短答、Match Interaction、複数選択、長文記述、数式回答、表形式などが用いられており、QTI 3 Advancedで必須とされるインタラクションの集合をそのまま採用しているわけではない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;したがって、QTI仕様上の認証レベルと、MEXCBTで必要な問題形式は分けて考えるべきである。その上で、選択、短答、長文記述という基本的な回答形式を実現しつつ、CBT実行環境、問題作成システム、アクセシビリティ検証、相互運用性試験の範囲を限定できるQTI 3 Basicの三種類を、初期段階の出発点とすることには合理性がある。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;5-mexcbtへの提案&#34;&gt;5. MEXCBTへの提案&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;次期MEXCBTでは、初期段階で使用可能なインタラクションを、QTI 3 Basic認証レベルで必須とされる次の三種類を基本として明示的に制限することを提案する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ul&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;choiceInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;textEntryInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;code&gt;extendedTextInteraction&lt;/code&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ul&gt;&#xA;&lt;p&gt;英語スピーキングにおける音声回答のように、測定対象となる能力・特性のために基本的な回答形式では代替できないものについては、以下の基準を満たすことを確認した上で、個別に追加すべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;Basic以外のインタラクションを追加する場合には、少なくとも次の事項を事前に明らかにすべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;測定対象&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;そのインタラクションによって測定しようとする能力・特性は何か。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;必要性&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;選択式又はテキスト回答では、なぜその能力・特性を適切に測定できないのか。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;測定上・教育上の便益&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;測定の妥当性又は精度がどのように改善するのか。測定以外の教育効果を期待する場合には、その効果は何か。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;測定上の副作用&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;インタラクションの操作能力や画面操作への習熟が結果に混入しないか。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;アクセシビリティ&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;キーボード、代替操作、支援技術を含め、対象受験者が適切に操作できるか。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;相互運用性&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;特定のCBT実行環境に依存せず、複数のQTI実装間で同じ問題を交換・実行できるか。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&#xA;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;実装・検証・保守コスト&lt;/strong&gt;&lt;br&gt;&#xA;問題作成システム、問題管理システム、CBT実行環境、採点、解答収集、アクセシビリティ試験、相互運用性試験を含むシステム全体への影響はどの程度か。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;&lt;p&gt;最終的に問うべきなのは、そのインタラクションを追加することによって得られる測定上・教育上の便益が、測定上・アクセシビリティ上の不利益や、実装・検証・相互運用性・保守に伴うコストを上回るかである。これを示せないインタラクションは、使用可能とすべきではない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;参考文献&#34;&gt;参考文献&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;QTI v3 Conformance and Certification&lt;/em&gt;, Section 3.1.1 Interactions. &lt;a href=&#34;https://www.imsglobal.org/spec/qti/v3p0/conf&#34;&gt;https://www.imsglobal.org/spec/qti/v3p0/conf&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Smarter Balanced Assessment Consortium, &lt;em&gt;2024–25 Interim Assessment Technical Report&lt;/em&gt;, Chapter 4 Test Design. &lt;a href=&#34;https://technicalreports.smarterbalanced.org/2024-25_interim-report/_book/test-design.html&#34;&gt;https://technicalreports.smarterbalanced.org/2024-25_interim-report/_book/test-design.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Arslan, B., Jiang, Y., Keehner, M., Gong, T., Katz, I. R., &amp;amp; Yan, F. (2020), “The Effect of Drag-and-Drop Item Features on Test-Taker Performance and Response Strategies,” &lt;em&gt;Educational Measurement: Issues and Practice&lt;/em&gt;, 39(2), 96–106. &lt;a href=&#34;https://doi.org/10.1111/emip.12326&#34;&gt;https://doi.org/10.1111/emip.12326&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;W3C, &lt;em&gt;Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2&lt;/em&gt;, Success Criterion 2.5.7 Dragging Movements. &lt;a href=&#34;https://www.w3.org/TR/WCAG22/#dragging-movements&#34;&gt;https://www.w3.org/TR/WCAG22/#dragging-movements&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;W3C, &lt;em&gt;WAI-ARIA 1.2&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.w3.org/TR/wai-aria-1.2/&#34;&gt;https://www.w3.org/TR/wai-aria-1.2/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;ウェブアクセシビリティ基盤委員会（WAIC）, 「JIS X 8341-3改正原案作成委員会 発足のお知らせ」, 2025年11月13日. &lt;a href=&#34;https://waic.jp/news/20251113/&#34;&gt;https://waic.jp/news/20251113/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;ウェブアクセシビリティ基盤委員会（WAIC）, 「WCAG 2.2 日本語訳 更新のお知らせ」, 2026年6月8日. &lt;a href=&#34;https://waic.jp/news/20260608/&#34;&gt;https://waic.jp/news/20260608/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;</description>
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      <title></title>
      <link>https://info-a11y.jp/mexcbt-rfi-2026/interoperability/</link>
      <pubDate>Mon, 01 Jan 0001 00:00:00 +0000</pubDate>
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      <description>&lt;h1 id=&#34;mexcbtにおける相互運用性とベンダーロックインについて&#34;&gt;MEXCBTにおける相互運用性とベンダーロックインについて&lt;/h1&gt;&#xA;&lt;p&gt;2026年9月28日&lt;br&gt;&#xA;合同会社情報アクセシビリティ機構&lt;br&gt;&#xA;代表社員　村田 真&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;要旨&#34;&gt;要旨&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;QTI（Question and Test Interoperability）は、テスト問題を異なるシステム間で交換し、利用できるようにするための標準である。しかし現行MEXCBTでは、標準QTIには含まれないMEXCBT固有の表現やインタラクションが問題コンテンツに組み込まれており、それらを第三者が独立して実装するために必要な仕様も一般公開されていない。このため、公開されたQTI仕様だけを実装した第三者のシステムでは、MEXCBTの問題をそのまま作成・解析・実行できない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;これは単なる仕様上の問題ではない。問題作成、問題管理、CBT実行を特定の実装や事業者に依存させ、新規参入や分業を妨げるベンダーロックインの問題である。次期MEXCBTでは、公開された標準だけに基づいて第三者が問題作成システム、問題管理システム、CBT実行環境を独立に実装できることを要件とし、異なる事業者の実装間で実際に問題を交換・実行できることを確認すべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;1-qtiはテスト問題の相互運用性を実現するための標準である&#34;&gt;1. QTIはテスト問題の相互運用性を実現するための標準である&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;1EdTechは、QTIを、問題作成システム、問題バンク、テスト構成システム、学習プラットフォーム、CBT実行環境、採点・分析システム等の間で、問題及びテストのコンテンツを交換するための標準として位置付けている。したがって、MEXCBTでQTIを採用する目的も、テスト問題を特定のシステムに閉じ込めず、異なる実装間で利用可能にすることにある。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;本意見書でいう相互運用性とは、単にQTI形式のファイルを使用していることではない。&lt;strong&gt;公開されたQTI仕様だけを実装した第三者のシステムが、特定事業者から非公開情報を得たり、MEXCBT固有の修正を行ったりすることなく、問題を作成し、解析し、管理し、実行できること&lt;/strong&gt;を意味する。あるQTI問題が特定のCBT実行環境でしか動作せず、その環境固有の仕様やプログラムを知らなければ扱えないのであれば、QTIを使用していても実質的な相互運用性は成立していない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;QTI 3は、この相互運用性を改善するためにQTI 2系から大きく改訂された。1EdTechはQTI 3を開発した主要な理由の一つとして、結果が重要な判断に用いられる試験で不可欠なレイアウトについて、QTI 2.2では実装間で明確な相互運用性を確保するための標準化された制御が不足していたことを挙げている。QTI 3では、この問題に対応するため、CSSを利用したレイアウト指定の標準化が強化されている。次期MEXCBTでは、QTI 3を採用するとともに、その目的である実装間の相互運用性を実際に成立させることが重要である。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;2-ベンダーロックインはシステムの交換だけでなく市場形成を妨げる&#34;&gt;2. ベンダーロックインはシステムの交換だけでなく市場形成を妨げる&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;デジタル庁は、ベンダーロックインを、特定ベンダーの技術仕様等への依存によって、他社が運用、メンテナンス又は改修を担うことが事実上不可能になった状態と説明し、政府調達において不当なベンダーロックインを排除する方針を示している。MEXCBTについても、特定の実装だけが問題コンテンツを正しく扱える状態は、この観点から検討する必要がある。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;ベンダーロックインの弊害は、既存事業者を別の事業者へ変更しにくくなることだけではない。相互運用性が成立していれば、問題作成、問題管理、CBT実行を同一の事業者が提供する必要はなく、それぞれについて異なる事業者が参入し、競争・分業することができる。逆に、問題コンテンツを扱うためにMEXCBT固有の非公開仕様や特定プログラムを必要とするなら、標準QTIを実装した第三者であっても市場へ参入しにくくなる。その結果、本来なら成立し得る問題作成、問題管理、CBT実行の独立した市場そのものが形成されにくくなる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;日本の学校向け教材市場には、光文書院、新学社等、教科書に準拠したテスト、問題集、副教材を学校へ供給する事業者が複数存在する。問題コンテンツを専門に作成して学校へ供給する市場は、すでに紙や各社独自のデジタル教材では成立している。それにもかかわらず、MEXCBT向けに標準QTIの問題コンテンツを作成し、MEXCBTを含む複数のCBT実行環境へ供給する独立した問題提供市場が形成されているとは言い難い。この差は、MEXCBTにおいてQTIが異なるシステムを接続する公開された共通仕様として十分に機能しているかを検討する上で重要である。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;米国の州主導コンソーシアムであるSmarter Balancedは、その対照となる。Smarter Balancedは、加盟州・地域が主導してテスト設計、問題コンテンツ、テスト設計書等を共同で整備する一方、実際のテスト実施は各州・地域が実施事業者と連携して担う構造を採っている。加盟州・地域は、それぞれの実施環境で練習用テストや操作練習用テストを提供している。さらにSmarter Balancedは2021年にQTI 3.0認証を取得し、各州が問題を取り込みやすくするため、問題コンテンツをQTI 3.0形式で提供すると発表した。問題コンテンツを特定のCBT実行環境に閉じ込めないことが、相互運用性を重視する具体的な運用構造につながっている。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;3-現行mexcbtでは独自かつ非公開の仕様が相互運用性を損なっている&#34;&gt;3. 現行MEXCBTでは独自かつ非公開の仕様が相互運用性を損なっている&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;現行MEXCBTの実際の問題コンテンツには、公開されたQTI仕様だけでは解釈できないMEXCBT固有の表現が含まれている。本意見書作成時点で、MEXCBT運用支援サイト、問題作成用マニュアル等の一般公開資料を確認した範囲では、以下の独自仕様について、第三者が既存実装を参照せず独立して実装するために必要な仕様書は確認できない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;第一は、&lt;strong&gt;独自名前空間を用いたルビの表現&lt;/strong&gt;である。MEXCBTの実際のQTI問題では、標準QTIとは異なる名前空間を用いてルビが表現されている。QTI 2.1には標準的なルビ表現がなかったが、QTI 2系の最新版であるQTI 2.2ではルビ表現が標準でサポートされている。現行MEXCBTの方式は、QTI 2系の最新仕様が提供する標準表現ではなく、MEXCBT固有の表現を問題コンテンツに残していることになる。しかも、その独自名前空間の要素・属性の意味や処理規則は、本意見書作成時点で第三者が独立実装できる形では一般公開されていないため、一般的なQTI問題作成システムは同じルビ表現を生成できず、一般的なQTI処理系も正しく解釈できない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;第二は、&lt;strong&gt;&lt;code&gt;textReaderInteraction&lt;/code&gt;をはじめとするMEXCBT固有のインタラクション&lt;/strong&gt;である。これらについても、構文、意味、動作、応答形式等を第三者が独立実装できる形で記述した一般公開仕様は確認できない。特に&lt;code&gt;textReaderInteraction&lt;/code&gt;では、主要な機能の一つであるテキストのマルチカラム表示をJavaScriptによる独自処理として実現している。しかしマルチカラム表示そのものはCSSという標準技術で実現できる。標準CSSで実現可能な表示を独自インタラクションとJavaScriptプログラムによって実現した結果、その問題コンテンツは、MEXCBT固有のJavaScript処理を実行できるCBT実行環境にロックインされる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;第三は、&lt;strong&gt;&lt;code&gt;textReaderInteraction&lt;/code&gt;においてHTMLをエスケープした文字列としてproperty要素に格納する方式&lt;/strong&gt;である。この方式では、問題文に含まれる段落、見出し、表、ルビ等がQTI/XML文書の構造として存在せず、XML処理系からは一つの文字列としてしか見えない。これは相互運用性上、重大な問題である。例えば、QTI問題群に含まれる&lt;code&gt;ruby&lt;/code&gt;要素の使用状況を調査する一般的なXMLプログラムを作成しても、エスケープされた文字列の中にある&lt;code&gt;ruby&lt;/code&gt;要素は検出できない。MEXCBT固有のpropertyの意味を知り、そこから文字列を取り出し、さらにHTMLとして再解析する専用処理を追加しなければならない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;同じ問題は、validator、変換ツール、問題検索、アクセシビリティ検査、別形式への変換等にも生じる。本来QTI文書の構造として一般的なプログラムから利用できる情報を文字列の内部に隠蔽すれば、QTIを扱う各プログラムにMEXCBT固有の処理を追加する必要が生じる。&lt;strong&gt;公開されたQTI仕様だけでは第三者が問題を作成・解析・実行できず、非公開のMEXCBT固有仕様又は既存実装に依存しなければならないのであれば、それは相互運用性の不足であると同時に、技術仕様によるベンダーロックインである。&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;4-mexcbtで使用する仕様は第三者が独立実装できる形で公開すべきである&#34;&gt;4. MEXCBTで使用する仕様は第三者が独立実装できる形で公開すべきである&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;相互運用性を確保する第一の条件は、MEXCBTの問題コンテンツを扱うために必要な仕様を公開することである。原則として、QTIやCSS等の公開標準で表現できるものについてはMEXCBT固有の方式を導入すべきではない。標準仕様に必要な機能が不足している場合には、可能であれば標準化団体へ機能追加を提案し、将来の標準へ反映させることが望ましい。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;独自拡張が真に不可避な場合には、その存在を公開するだけでは不十分である。第三者が既存実装のソースコード、非公開資料、特定事業者との契約又は個別の技術支援に依存せず、仕様書だけから独立実装できる必要がある。そのためには、少なくとも構文、データ型、意味、処理規則、エラー時の挙動、具体例及び適合性を確認するための試験データを公開すべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この基準を採用すれば、「独自仕様だから直ちに問題」という議論にはならない。公開された仕様だけから複数の独立実装が可能であれば、その拡張について相互運用性を検証できる。逆に、既存実装を見なければ同じものを作れない仕様は、相互運用のための公開仕様とは呼べない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;5-問題作成問題管理cbt実行を第三者が独立して実装できる構造とすべきである&#34;&gt;5. 問題作成・問題管理・CBT実行を第三者が独立して実装できる構造とすべきである&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;仕様を公開する目的は、文書を公開すること自体ではない。異なる事業者が、それぞれ独立して問題作成システム、問題管理システム、CBT実行環境を開発し、標準QTIを介して組み合わせられる状態を作ることである。問題コンテンツを標準QTIとして受け渡すことができれば、問題作成を得意とする事業者、問題管理・検証を得意とする事業者、CBT実行を得意とする事業者を、それぞれ独立に選択できる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;QTI 3は、この構造を実現するための基盤としてQTI 2系より適している。1EdTechはQTI 3について、QTI 2.2で不足していたレイアウトの相互運用性を改善し、作成時のQTIコンテンツを実行時に別形式へ変換しなくても利用できることを主要な設計目標としている。ただし、QTI 3を採用するだけでは十分ではない。QTI 3の上に再び非公開の独自仕様を重ねれば、同じベンダーロックインが再現される。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;国内にも、問題作成とCBT実行を標準QTIで分離する試みは存在する。YasashiQTIではWordやExcelからQTI形式の問題を作成し、独立したAmp-up Playerで実行する例が公開されている。また、加治佐俊一氏による試作では、学習指導要領LOD等を情報源として生成AIからQTI 3形式の問題を生成する仕組みが公開されている。これらがそのままMEXCBTの本番システムに利用できることを意味するものではないが、&lt;strong&gt;問題作成環境をCBT実行環境から分離し、標準QTIを共通仕様として接続することが国内でも技術的に可能である&lt;/strong&gt;ことを示している。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;次期MEXCBTでは、標準QTIによる接続を第三者に開放すべきである。標準QTIを正しく生成できる問題作成システムであれば、その開発事業者がMEXCBTの既存事業者であるかどうかにかかわらずMEXCBTへ問題を供給でき、MEXCBT向けに作成された標準QTI問題も、別のQTI準拠CBT実行環境で利用できる構造とすべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;6-相互運用性は第三者実装との試験で確認すべきである&#34;&gt;6. 相互運用性は第三者実装との試験で確認すべきである&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;「QTI対応」と仕様書に記載するだけでは、相互運用性が成立していることの証明にはならない。相互運用性は、異なる組織が独立して実装したシステム間で、実際に同じ問題コンテンツを交換・実行できるかによって確認すべきである。1EdTechのQTI適合性検証や認証を利用することは有用だが、MEXCBT固有の要件を含めた実際のシステム間試験も必要である。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;少なくとも、次の二方向について受入試験を行うべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ul&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;第三者の問題作成システム → 標準QTI → MEXCBTのCBT実行環境&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;MEXCBT向け問題作成システム → 標準QTI → 第三者のCBT実行環境&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ul&gt;&#xA;&lt;p&gt;いずれの方向でも、MEXCBT固有の変換、非公開仕様への対応、個別の手修正を必要としないことを合格条件とすべきである。さらに、問題管理システムについても、標準QTIの取り込み・書き出しを第三者製品との間で確認することが望ましい。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この試験を調達上の受入条件にすれば、「標準対応」を名乗りながら実際には特定実装でしか動かない状態を防ぐことができる。&lt;strong&gt;第三者実装との交換試験に合格しない限り、QTIを使用していても相互運用可能とは評価すべきではない。&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;7-mexcbtへの提案&#34;&gt;7. MEXCBTへの提案&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;以上から、MEXCBTについて次の方針を提案する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;QTI 3を標準的な問題交換形式として採用し、公開標準で実現できる機能にはMEXCBT固有仕様を導入しない。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;独自拡張が不可避な場合には、第三者が既存実装を参照せず独立実装できる完全な仕様と適合性試験を一般公開する。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;問題作成、問題管理、CBT実行を標準QTIによって分離し、それぞれを異なる事業者が独立して実装・提供できる構造とする。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;標準QTIを生成する第三者の問題作成システムから、MEXCBT固有の修正なしに問題を取り込んで実行できることを受入試験で確認する。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;MEXCBT向けに作成された標準QTI問題を、第三者のQTI準拠CBT実行環境でもMEXCBT固有の修正なしに実行できることを確認する。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;非公開情報、特定事業者との個別調整又は専用変換を必要としないことを、相互運用性の合格条件とする。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;&lt;p&gt;QTIを採用する最大の意義は、特定の製品名を仕様書に記載することではなく、問題コンテンツを複数の独立した実装の間で利用可能にすることである。MEXCBTでは、QTIを実際に相互運用するための標準として機能させ、問題作成、問題管理、CBT実行の各市場に第三者が参入できる構造へ移行すべきである。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;参考文献&#34;&gt;参考文献&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;QTI Specification Documents&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/qti/index&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/qti/index&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Colin Smythe, “Finally Final: The QTI 3.0 Release,” 1EdTech, 2022. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/blog/finally-final-the-qti-30-release&#34;&gt;https://www.1edtech.org/blog/finally-final-the-qti-30-release&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;High-Level Comparison Between the Latest QTI Versions&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/qti/versions&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/qti/versions&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;1EdTech Consortium, &lt;em&gt;QTI 3 Accessibility&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.1edtech.org/standards/qti/accessibility&#34;&gt;https://www.1edtech.org/standards/qti/accessibility&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;デジタル庁「調達における公平性・透明性の確保／新技術を活用するための調達改革」. &lt;a href=&#34;https://www.digital.go.jp/policies/procurement&#34;&gt;https://www.digital.go.jp/policies/procurement&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;デジタル庁『調達手続マニュアル』, ベンダーロックインの解消・抑制に関する留意事項. &lt;a href=&#34;https://www.digital.go.jp/procurement/manual&#34;&gt;https://www.digital.go.jp/procurement/manual&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;文部科学省「文部科学省CBTシステム運用支援サイト」問題作成用マニュアル及び「独自問題の作成について」. &lt;a href=&#34;https://support2.mexcbt.mext.go.jp/manual/&#34;&gt;https://support2.mexcbt.mext.go.jp/manual/&lt;/a&gt;、&lt;a href=&#34;https://support2.mexcbt.mext.go.jp/faq/dokuji-mondai/&#34;&gt;https://support2.mexcbt.mext.go.jp/faq/dokuji-mondai/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Smarter Balanced Assessment Consortium, “Smarter Balanced Receives QTI 3.0 Certification, Will Deliver Test Content in the New, Interoperable Format,” 2021. &lt;a href=&#34;https://www.globenewswire.com/news-release/2021/11/30/2343468/0/en/Smarter-Balanced-Receives-QTI-3-0-Certification-Will-Deliver-Test-Content-in-the-New-Interoperable-Format.html&#34;&gt;https://www.globenewswire.com/news-release/2021/11/30/2343468/0/en/Smarter-Balanced-Receives-QTI-3-0-Certification-Will-Deliver-Test-Content-in-the-New-Interoperable-Format.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Smarter Balanced Assessment Consortium, &lt;em&gt;QTI 3.0 Implementation Guide&lt;/em&gt;. &lt;a href=&#34;https://www.smarterapp.org/news/2025/11/14/QTI3ImplementationGuide.html&#34;&gt;https://www.smarterapp.org/news/2025/11/14/QTI3ImplementationGuide.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Smarter Balanced Assessment Consortium, &lt;em&gt;Interim Assessment Technical Report&lt;/em&gt;, Test Administration. &lt;a href=&#34;https://technicalreports.smarterbalanced.org/2024-25_interim-report/_book/test-admin.html&#34;&gt;https://technicalreports.smarterbalanced.org/2024-25_interim-report/_book/test-admin.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;光文書院「小学校テスト」及び2026年度デジタル教材資料. &lt;a href=&#34;https://www.kobun.co.jp/&#34;&gt;https://www.kobun.co.jp/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;新学社「テスト作成システム」及び学校向け教材資料. &lt;a href=&#34;https://www.sing.co.jp/junior/ejhtestsys/&#34;&gt;https://www.sing.co.jp/junior/ejhtestsys/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;日本DAISYコンソーシアム（JDC）・日本電子出版協会（JEPA）共催講演会「読みに困難のある子どもたちに公平なテストを：アクセシブルCBTとPNPの可能性」, 2025年7月18日. &lt;a href=&#34;https://www.jepa.or.jp/sem/20250718/&#34;&gt;https://www.jepa.or.jp/sem/20250718/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;加治佐俊一「生成AIと教育標準でCBTを再構築する――試作から見えた開発と制作の変化」, JEPA公開動画. &lt;a href=&#34;https://www.jepa.or.jp/sem/20260331/&#34;&gt;https://www.jepa.or.jp/sem/20260331/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;</description>
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      <pubDate>Mon, 01 Jan 0001 00:00:00 +0000</pubDate>
      <guid>https://info-a11y.jp/mexcbt-rfi-2026/performance/</guid>
      <description>&lt;h1 id=&#34;mexcbtにおける性能確保のためのアーキテクチャについて&#34;&gt;MEXCBTにおける性能確保のためのアーキテクチャについて&lt;/h1&gt;&#xA;&lt;p&gt;2026年9月28日&lt;br&gt;&#xA;合同会社情報アクセシビリティ機構&lt;br&gt;&#xA;代表社員　村田 真&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;要旨&#34;&gt;要旨&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;MEXCBTでは、少なくとも&lt;strong&gt;全国の教科調査を一週間以内に実施できる性能&lt;/strong&gt;を目標とすべきである。紙による全国学力・学習状況調査が原則として同一日に実施されてきたことを考えれば、CBT化によって一定の柔軟性を持たせるとしても、システムの処理能力を理由に長期間へ分散させることは望ましくない。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この目標を実現するため、本意見書では、&lt;strong&gt;問題配信と解答収集を別のサービスとして構成すること&lt;/strong&gt;、および&lt;strong&gt;解答収集サービスをステートレスにすること&lt;/strong&gt;を提案する。ここでいうステートレスとは、解答収集サービスが過去のリクエストやサーバ内のセッション状態に依存せず、各リクエストをそれ自体で解釈し、保存できることを意味する。この構成により、問題配信と解答収集をそれぞれの負荷に応じて独立に拡張でき、解答収集では受検者を特定のWebサーバに固定する必要がなくなる。とくに、選択式問題から音声解答問題へ移るなど解答収集の負荷が急増する場合でも、追加したWebサーバへ直ちにリクエストを振り分けることができる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;1-性能目標は全国の教科調査を一週間以内とする&#34;&gt;1. 性能目標は「全国の教科調査を一週間以内」とする&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;紙による全国学力・学習状況調査では、悉皆の教科調査は原則として全国で同じ一日に実施されていた。CBT化によって実施日に一定の幅を持たせることには合理性があるが、システムの処理能力を理由として長期間に分散させれば、授業日程の調整、端末や教室の確保、試験監督などの負担を学校側に転嫁することになる。したがって、紙と同じ一日実施を必須とする必要はないとしても、&lt;strong&gt;全国の教科調査を一週間以内に実施できること&lt;/strong&gt;を性能上の目標とするのが妥当である。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この目標を満たすためには、現行構成を前提として個々の処理を高速化するだけではなく、システムのどの機能を分離し、それぞれをどのように拡張可能にするかを見直す必要がある。今回のRFIが、全国規模のCBT基盤として望ましいシステム構成、コンポーネント分割、連携方式についても情報提供を求めていることは、このようなアーキテクチャ上の提案を検討対象としていることを示している。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;2-問題配信と解答収集は別のスケーリング単位とすべきである&#34;&gt;2. 問題配信と解答収集は別のスケーリング単位とすべきである&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;問題配信と解答収集は、受検者から見れば一つのCBTの機能であるが、サーバ側では性質が大きく異なる。問題配信は、あらかじめ用意された同一または限定された問題コンテンツを多数の受検者が読み出す処理である。一方、解答収集は、受検者ごとに異なるデータを受け取り、それを確実に保存する処理である。とくにスピーキングテストでは、一件の解答が大容量の音声データとなり、短時間に大量の書き込みが発生する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;したがって、問題配信サービスと解答収集サービスは&lt;strong&gt;別のスケーリング単位として構成すべきである&lt;/strong&gt;。問題配信側に大きな負荷がかかる時間帯には問題配信側を増強し、音声解答の収集などにより解答収集側の負荷が高まる時間帯には、あらかじめ解答収集側を増強できる。両者を分離しておけば、ストレージ、負荷分散、障害対策についても、それぞれの処理特性に適した構成を採ることができる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;問題配信のような読み出し中心の処理と、解答収集のような書き込み中心の処理を分ける考え方は、ソフトウェアアーキテクチャにおけるCommand-Query Separation（CQS）やCommand Query Responsibility Segregation（CQRS）にも見られる。CQSやCQRSがこの構成をそのまま要求するわけではないが、参照と更新という性質の異なる処理を分離し、それぞれに適した構成を採るという点で共通している。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;3-解答収集サービスをステートレスにする&#34;&gt;3. 解答収集サービスをステートレスにする&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;解答収集サービスをステートレスにするということの本質は、&lt;strong&gt;クライアントから送られる各リクエストを自己完結的にすること&lt;/strong&gt;である。すなわち、解答収集サービスは、その受検者から過去にどのリクエストを受け取ったか、現在どの問題まで進んでいるかといったサーバ内のセッション状態を参照しなくても、受け取ったリクエストだけから、どの解答をどの受検に属するものとして保存すべきかを判断できなければならない。そのために必要な受検状態はクライアント側で保持し、解答送信時に必要な識別情報とともにリクエストを構成する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この方式であれば、一人の受検者を試験開始から終了まで同じ解答収集Webサーバに割り当てる必要がない。ある問題の解答をサーバAが受け取り、次の問題の解答をサーバBが受け取っても支障はない。sticky session（特定サーバへの固定割当て）が不要になるため、ロードバランサはその時点で利用可能な任意のWebサーバへリクエストを振り分けることができる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この性質は、負荷が問題によって大きく変化するCBTでとくに重要である。たとえば前半が選択式問題で、途中から音声解答問題へ移る場合、解答収集側のCPU、ネットワーク、ストレージへの負荷は短時間に大きく増える。解答収集Webサーバが受検者ごとのセッション状態を持ち、既存受検者が特定サーバに固定されていれば、負荷が高まる直前にWebサーバを追加しても、既存受検者の次の音声解答を新しいサーバへ十分に振り分けることができない。これに対し、各リクエストが自己完結的であれば、追加したWebサーバも直ちにすべての受検者からのリクエストを処理できるため、オートスケールが有効に機能する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この設計原則は、Roy FieldingがRESTアーキテクチャを定式化した博士論文でも、Client-Stateless-Server制約として示されている。そこでは、各クライアントからサーバへのリクエストは、それ自体がリクエストを理解するために必要な情報をすべて含み、サーバ側に保存されたクライアントのコンテキストに依存しないことが求められる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;同じ考え方は、現在のクラウドアーキテクチャでも重視されている。&lt;em&gt;The Twelve-Factor App&lt;/em&gt; は、アプリケーションを「ステートレスでshare-nothingなプロセス」として実行し、将来のリクエストが別のプロセスで処理されることを前提とすること、またprocess modelによってscale outすることを推奨している。AWS Well-Architected Frameworkも、REL05-BP06「可能な限りシステムをステートレスにする」において、異なるクライアントリクエスト間でサーバ内のローカル状態に依存しない構成とすることで、任意のサーバが任意のリクエストを処理でき、horizontal scalingと障害耐性が得られるとしている。さらにREL07では、需要の変化に応じてリソースを自動的に追加・削除できる構成を求めている。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;ステートレス化は、解答収集Webサーバの障害への耐性にも直結する。あるWebサーバが停止しても、そのサーバだけに保持されていた受検者固有のセッション情報が失われることはなく、クライアントは次のリクエストを別の解答収集Webサーバへ送ればよい。送信中に障害が発生した場合も、永続保存が完了したことをクライアントが確認するまでは解答を保持し、別のサーバへ再送できるようにする。また、各解答に一意な識別子を付与するなどして、再送による重複保存を防ぐ必要がある。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;学校内ネットワークの一時的な混雑や切断については、これとは別にクライアント側の再送機構で対応する。送信できなかった解答をクライアント側に保持し、通信回復後に再送することで、短時間の通信障害を受検結果の喪失につなげない。サーバ障害と学校内ネットワーク障害は異なる問題だが、&lt;strong&gt;保存完了が確認できるまでクライアントが解答を保持し、任意の解答収集Webサーバへ安全に再送できること&lt;/strong&gt;を共通の設計原則とすることで、双方に対応できる。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;4-分離ステートレス構成には約20万人規模の実装試験実績がある&#34;&gt;4. 分離・ステートレス構成には約20万人規模の実装・試験実績がある&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;ネットラーニング株式会社がMEXCBTのために開発したCBTでは、問題配信系と解答収集系を分離し、解答収集Webサーバをステートレスにする構成が実装されている。約20万人の受検者を想定した性能試験では、各受検者が約30秒、約1MBの音声を12分間に4回送信する条件、すなわち合計約80万件、約800GBの音声データを送信した。この試験では、解答収集の平均応答時間は約0.083秒であり、音声データの欠損は発生しなかった。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;p&gt;この性能試験は、全国規模のMEXCBTについてそのまま性能を保証するものではない。しかし、問題配信と解答収集を分離し、解答収集リクエストをステートレスに処理する構成が、少なくとも約20万人規模の負荷を想定して実装・試験されていることを示す実績である。詳細は、Paul Grudnitski，村井拓海，佐々木公博，村田真による日本テスト学会2025年大会論文「数十万人同時に英語スピーキングテストを実施するためのCBTのアーキテクチャ」に報告されている。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;5-mexcbtへの提案&#34;&gt;5. MEXCBTへの提案&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;p&gt;以上から、MEXCBTについて次の方針を提案する。&lt;/p&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;全国の教科調査を一週間以内に実施できる性能を目標とする。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;問題配信サービスと解答収集サービスを分離し、別のスケーリング単位とする。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;解答収集サービスは、各リクエストを自己完結的に処理できるステートレスなサービスとする。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;解答収集Webサーバについてsticky sessionを不要とし、任意の受検者からの次のリクエストを、新たに追加したWebサーバを含む任意のサーバで処理できるようにする。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;&lt;strong&gt;保存完了が確認できるまで解答をクライアント側に保持し、サーバ障害または学校内ネットワーク障害が発生した場合には安全に再送できるようにする。&lt;/strong&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;&lt;h2 id=&#34;参考文献&#34;&gt;参考文献&lt;/h2&gt;&#xA;&lt;ol&gt;&#xA;&lt;li&gt;文部科学省「令和9年度『文部科学省CBTシステム（MEXCBT）の改善・活用推進事業』にかかる情報提供依頼（RFI）実施要項」2026年。 &lt;a href=&#34;https://www.mext.go.jp/a_menu/other/mext_03631.html&#34;&gt;https://www.mext.go.jp/a_menu/other/mext_03631.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Paul Grudnitski，村井拓海，佐々木公博，村田真「数十万人同時に英語スピーキングテストを実施するためのCBTのアーキテクチャ」日本テスト学会、2025年。 &lt;a href=&#34;https://info-a11y.jp/papers/jartest2025.pdf&#34;&gt;https://info-a11y.jp/papers/jartest2025.pdf&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Bertrand Meyer, &lt;em&gt;Object-Oriented Software Construction&lt;/em&gt;, 2nd ed., Prentice Hall, 1997. &lt;a href=&#34;https://bertrandmeyer.com/oosc2/&#34;&gt;https://bertrandmeyer.com/oosc2/&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Martin Fowler, “CQRS,” 2011. &lt;a href=&#34;https://martinfowler.com/bliki/CQRS.html&#34;&gt;https://martinfowler.com/bliki/CQRS.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Roy Thomas Fielding, &lt;em&gt;Architectural Styles and the Design of Network-based Software Architectures&lt;/em&gt;, Doctoral Dissertation, University of California, Irvine, 2000. &lt;a href=&#34;https://ics.uci.edu/~fielding/pubs/dissertation/fielding_dissertation.pdf&#34;&gt;https://ics.uci.edu/~fielding/pubs/dissertation/fielding_dissertation.pdf&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Adam Wiggins, &lt;em&gt;The Twelve-Factor App&lt;/em&gt;, “VI. Processes” and “VIII. Concurrency.” &lt;a href=&#34;https://www.12factor.net/processes&#34;&gt;https://www.12factor.net/processes&lt;/a&gt;、&lt;a href=&#34;https://12factor.net/concurrency&#34;&gt;https://12factor.net/concurrency&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;Amazon Web Services, &lt;em&gt;AWS Well-Architected Framework, Reliability Pillar&lt;/em&gt;, “REL05-BP06 Make systems stateless where possible” and “REL07 Design your workload to adapt to changes in demand.” &lt;a href=&#34;https://docs.aws.amazon.com/wellarchitected/latest/reliability-pillar/rel_mitigate_interaction_failure_stateless.html&#34;&gt;https://docs.aws.amazon.com/wellarchitected/latest/reliability-pillar/rel_mitigate_interaction_failure_stateless.html&lt;/a&gt;、&lt;a href=&#34;https://docs.aws.amazon.com/wellarchitected/latest/reliability-pillar/design-your-workload-to-adapt-to-changes-in-demand.html&#34;&gt;https://docs.aws.amazon.com/wellarchitected/latest/reliability-pillar/design-your-workload-to-adapt-to-changes-in-demand.html&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;li&gt;文部科学省「令和6年度全国学力・学習状況調査に関する実施要領」2023年。 &lt;a href=&#34;https://www.mext.go.jp/content/20231221-mxt_chousa02-000033188-1.pdf&#34;&gt;https://www.mext.go.jp/content/20231221-mxt_chousa02-000033188-1.pdf&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;&#xA;&lt;/ol&gt;&#xA;</description>
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